看護師・事務スタッフの力を最大化するクリニック運営術

【看護師・事務スタッフの仕事量を最大化するクリニック環境のつくり方

現代のクリニック運営において、スタッフの力を最大限に引き出すことは、患者満足度の向上だけでなく、経営的な安定にも直結します。特に看護師や医療事務といったスタッフが効率よく、かつモチベーションを高く保って働ける環境づくりはとても大切ではありますが、多くのクリニック様が悩まれている部分でもあります。

結論から言うと、働きやすい職場こそが、スタッフの力を最大限に引き出します!
本記事では、「仕事量の最大化」と「働きやすさ」の両立をテーマに、具体的な施策をいくつかの視点からご紹介しますので、ぜひ最後までご一読頂けますと幸いです。

【明確な業務分担で無駄を省く】

スタッフがフルに力を発揮できない職場には、多くの場合「業務の曖昧さ」や「属人化」などが存在しています。

■ 役割の明確化が仕事量を引き上げる

例えば「受付業務、電話対応、診療補助、レセプト処理、清掃」などが複雑に絡み合い、スタッフ全員が「なんでも屋」になっているクリニックでは、重要な仕事に集中できず、非効率が生じがちです。

まずは職種ごとに「やるべきこと」と「やらなくていいこと」を明確にする必要があります。

【看護師のメイン業務
医師の診療補助、採血・処置、患者対応
【事務のメイン業務
受付・会計・電話応対・予約管理、レセプト処理

それぞれの業務に優先順位をつけ、“今やるべき仕事に集中できる”環境を経営側が整えることで、自然と仕事のスピードと質が上がります。

■ 担当業務のマニュアル化で引き継ぎをスムーズに

業務の属人化を防ぐためには、誰が見てもわかる「マニュアルの整備」が重要となります。新人教育にも役立ち、ベテランが抜けた後の混乱も避けられます。

また、マニュアルの整備に関しては「患者対応」「電話対応」「院内ルール」など、分野を分けて制作することをお勧めします!

【動線と業務フローの改善で無駄をなくす】

働きやすいクリニックには「スタッフの無駄な動きが少ない」という共通点があります。

■ 院内の動線見直し

「動線」とは、スタッフが院内で移動するルートのことです。例えば、診察室から処置室への移動が遠かったり、物品が取りにくい場所にあったりすると、それだけで数分のロスが積み重なります。

【改善POINT】
◆ ワゴンや棚の配置場所を工夫する
◆ 備品の補充場所
◆ 患者の導線とスタッフの導線を分ける工夫

上記の様に、小さな動線の改善が、結果として大きな効率化に繋がります!

■ 業務フローの「見える化」

日々の業務が「どの順番で」「誰が」「どこで」「何を」行うべきかを整理することで、無駄な待機時間や重複作業を削減できます。

例)午前診の開始前に
事務:当日予約の確認 → 保険証の事前チェック
看護師:処置室の準備 → バイタル測定のスムーズな導入

このようにフローが明確であれば、スタッフが迷うことなく動けるようになります。

【コミュニケーションの質を高めてチーム力を向上】

いくら業務が整備されていても、スタッフ間のコミュニケーションや先生とスタッフのコミュニケーションが取れていなければ、ミスや不満の原因になります。

■ 朝礼・終礼の実施

1日5〜10分で構いませんので、朝礼では「当日の予約状況、注意すべき患者さん、役割分担」を確認し、終礼では「気づいたことや改善点」を共有する。

これにより、情報の共有と認識の統一が図れ、無駄な確認や混乱を減らすことができます。

■ 院長や管理者の「聞く力」

スタッフの意見や困りごとを、日常的にヒアリングできる環境も大切です。「意見を言っても無駄」と思われるような空気では、改善の芽は育ちません。
一人ひとりのスタッフと「1on1面談」などを定期的に設け、小さな声に耳を傾ける仕組みを取り入れましょう。
また、面談をする時間を確保することが難しい場合や、院長とスタッフの面談では本音を話してくれない…というクリニック様に関しては、業者を利用して「第三者による面談」を実施することをお勧めします。

【DX化でスタッフの時間を生み出す】

働きやすさの鍵は「仕組み」にあります。特に事務スタッフの業務は、ITの活用で大幅に効率化できます。

■ 電子カルテ・予約システムの活用

◆ オンライン予約で電話応対時間を短縮
◆ システムのDX化で来院時の対応をスムーズに
◆ レセプトチェックの自動化による業務時間の短縮
◆ 待ち時間表示システムの導入

こうした仕組みを導入することで、人の手による業務が減り、より重要な仕事に集中できるようになります。

■ チャットツールの活用

院内連絡をLINEや紙のメモで行っていると、情報の漏れや確認ミスが発生しやすくなります。SlackやChatworkなど、スタッフ全員がすぐに見られるツールを活用することで、伝達ミスを防ぐことができ効率化を図れます。

【教育と評価のバランスが「やる気」を引き出す】

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スタッフの仕事量を最大化するためには、「働きたい」と思える気持ちを引き出すことも欠かせません。

■ 教育の仕組み化

人により覚え方や成長スピードは異なります。個々に応じた教育スキーム(OJT+マニュアル+振り返り)を導入することで、新人も安心して業務を習得できます。個々に応じた教育スキームを作る際は、以下のように「タイプ別」で制作することが大事となります。

<タイプ別一覧>
① ミスをしながら覚えるタイプ
② メモして覚えるタイプ
③ つきっきりでサポートが必要なタイプ
④ 指示がないと動けないタイプ
⑤ 自己流で進めたがるタイプ

それぞれに対応した教育プランや教育スキームを用意することで、離職を防ぎ、戦力化を早めることができます。

■ 評価制度でやる気を引き出す

努力しても評価されなければ、スタッフのモチベーションは下がります。「行動・成果・改善」などを数値やコメントで見える化し、定期的にフィードバックする制度を整えましょう。
昇給や賞与にも連動させることで、“自分の頑張りが報われる”環境を作ることが大切です。

【まとめ】

スタッフが働きやすいと感じる職場こそが、最もパフォーマンスを発揮できる場所となります。
単に業務(仕事量)を増やすだけではなく「環境・仕組み・関係性」を見直すことで、自然と仕事量も最大化していきます。
そのために、クリニックの環境整備、評価制度や教育スキームなどをしっかりと作り上げ、スタッフとの関係性の構築にも力を入れることが、スタッフの仕事量を最大化させる上で必要な要素となります。

しかし、「クリニックの環境をどう変えたら良いか分からない」「評価制度の仕組み作りや教育スキームを考えて欲しい」「スタッフの仕事量の生産性をもっと上げたい」「スタッフとのコミュニケーションの取り方に悩みがある」「第三者に面談代行をお願いしたい」など、多くの院長先生からお問い合わせを頂きます。

上記のようなお悩みが一つでもございましたら、お気軽に大阪市北区梅田にあるクリニック経営コンサルティング会社『Calf J(カーフジェイ)』までご相談ください。
弊社は、一人ひとりの院長先生やクリニック様のお悩みやご要望に合わせた、最善案をご提案させて頂きます。


■ 会社:Calf J (カーフジェイ)
■ 住所:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2号大阪駅前第2ビル12-12
■ 事業:クリニック経営コンサルティング、プロモーション事業、スタッフマネジメント事業
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