クリニック(医科・歯科)のホームページを制作する上で必要な事は、「ただ情報を掲載するだけ」ではなく、「新規の患者を呼び込む」「既存の患者との関係を強める」 という、集患に繋がる設計が大事になります。また、ホームページが完成した後は、「作っておしまい」にするのではなく計画的な運用が重要となります!
医療機関ならではの「信頼性」「安心感」を損なわず、「予約したい」「相談したい」と思わせる導線を設けることが肝となります。
本稿では、クリニックのホームページを制作する上で必要な「構成」と「デザイン」から、集患に繋げるために押さえるべきポイントを解説していきますので、是非ご参考にして頂ければ幸いです。
【ホームページを制作する前に準備しておく事】

自院のホームページを制作する前に「ゴールの設定(ホームページをどのように活かしたいか)」や「ターゲットの設定(誰に向けて訴求したいか)」などを設定しておく事はとても大切です。
■ゴールの設定
- 新規患者の来院数を増やす。
- 既存患者の来院数を増やす。
- 特定の診療をアピールして集患に結び付ける。
┗美容診療:脱毛・レーザー・エイジングケア
┗歯科:歯列矯正・インプラント・ホワイトニング
┗内科:内視鏡・美容点滴・成人病 - 電話予約や飛び込み患者の数を減らす。
┗Web予約を増やす事で受付の負担を軽減させる
┗予約や問い合わせを24時間対応(Web)にする事で患者の取りこぼしを防ぐ
■ターゲットの設定
- 年齢/性別:例)30代の肌トラブルを抱えている女性
- エリア:例)クリニックから車で30分圏内
- ニーズ:例)周りにバレない・ダウンタイムが少ない・駅から近い・駐車場がある・土日対応・仕事終わりに通える・専門医が対応など
上記の様に、具体的なターゲット層を描くことで「訴求する内容」「ホームページの構成」「デザインの方向性」などを定めることができます。
■コンセプトと差別化要素の準備
- クリニックの理念やコンセプトを明確にし、「自院がどのようなクリニックなのか」「他院との違い」など、自院についてしっかりまとめる事は重要です。
- 他院との差別化:例)治療機器、医師の実績(専門医)、アクセス(駅近・駐車場)、診療時間(土日OK・仕事終わりでも通院可)、女性専用クリニック、○○治療に特化など
このように「コンセプト」や「差別化要素」を、ホームページ上でも明確に伝わる様に「構成」と「デザイン」考える必要があります!
【ホームページの構成設計】

ホームページの構成(サイトマップ・ページ構成・導線設計)は、集患に直結する部分となりますので、ホームページを制作する上で最も重要な部分とも言えます。
また、来院を検討されている方を予約に結び付ける為に、「行動を起こさせる仕掛けづくり」も考えておく必要があります。
■基本的なページ構成について
一般的にクリニックのホームページで必要なページは以下の通りです。
- トップページ(ファーストビュー・MV)
- 当院のご案内(概要・医師や設備紹介・アクセス)
- 診療内容(専門分野・特徴・保険診療・自費診療)
- 初めての方へ(流れ・費用・よくある質問)
- お知らせ
- ブログ
- 予約
- アクセス(交通案内・駐車場・徒歩〇分)
■ホームページに掲載する内容
トップページは、ホームページを見た際に一番初めに目に入る場所となりますので、集患させる上では非常に重要と言えます。その為、閲覧された患者さんに「このクリニック良いかも!」と興味を持ってもらう為の仕組み作りや、「パッと見て分かりやすい」と思えるように制作する必要があります。トップページで掲載するPOINTは以下の通りとなります。
- キャッチコピー:クリニックの特徴や強みを一文で分かりやすく記載する。
- ファーストビュー:クリニックの外観・内観・医師の写真などを掲載し、安心感・信頼感を与える。
- 基本情報:お知らせ・診療時間・クリニックの場所は、パッと見てすぐ分かる所に掲載する。
- 診療内容:保険診療、自費診療と分けて掲載したり、症状別で選べるように掲載する。
- 特徴:クリニックの特徴や強み、専門診療などを掲載し競合クリニックと差別化を図る。
- 概要:クリニックの簡易的な概要を掲載する。
- 予約:スマホ表示の際は、上下どちらかに「電話予約」「WEB予約」などを固定しておく。
トップページでは「診療内容・予約・アクセス」など、すぐに目的の情報に辿り着けるように構成を組む必要があります。ファーストビューには写真だけでなく、簡易訴求として「土日も診療」「女性医師在籍」「駅から徒歩5分」「駐車場あり」なども記載しましょう。
また、ホームページには「医師の顔写真」を掲載する事も大切です。
患者さんは「どんな先生なのか?」「優しい先生だと良いな」など、クリニックを選ぶ際に医師の印象を物凄く重要視しています。顔出しに抵抗がない先生は出来るだけ顔を出す事をお勧めします。
【予約に結び付ける導線】

■導線設計
集患に繋げる為には、ユーザーがホームページに訪れてから「予約・問い合わせ」まで至る流れを意識する必要があります。以下の内容をご参考に、導線設計することをお勧めします。
- 入口(認知):SEOを強化し検索で上位を狙い認知度を上げる。
- 興味/関心:自院の特徴・診療内容ページ・医師紹介などで「このクリニックなら安心」と思わせる。
- 比較/検討:利便性や特徴だけでなく、自費に関しては症例写真も掲載し比較・検討させる。
- 行動(予約):電話予約やWEB予約などは固定した上で掲載するなど、いつでも予約できるように設計する。
- リピート動線:新規の患者だけでなく、既存の患者に向けた情報をブログやお知らせなどを介して掲載する。
患者さんがGoogleやYahoo!などで検索をした際に、自院のホームページが上位に表示されていないと、そもそもホームページを見てもらう事すらできません。その為、ホームページを制作する際は、SEO(検索流入)対策に関してしっかり知識があり、対策(サイト構造・内部リンク・キーワード設計・キーワードの蓄積など)を行っている会社で制作する事も大切ですね。
【デザインに関して】

ホームページの構成が“何をどう並べるか”なら、ホームページのデザインは“どのように見せるか・感じさせるか”という事になります。クリニックは特に「安心・清潔・信頼」の印象を与えながら、ユーザー(患者)が迷わず行動へ移行できる設計かどうか、ということも必要となります。
■デザインの基本
【配色】
●医院のイメージに合わせた色合いを使用
●背景色は「白・淡いカラー」を使用
●色の濃淡を使用
<補足>
※クリニックのHPには「ゴールド・赤・黄色・黒・原色カラー」は敬遠されますので避けましょう。
※背景色は「白・淡いカラー」を使用することで、文字や全体を見やすくさせる効果があります。
※メインカラーに合わせて色の濃淡を使用することで、ホームページ全体の統一感が増します。
<文字>
●見出し:少し大きめのフォントを使用
●本文:サイズと余白を調整
●フォント:文字のフォントを変えすぎない
<補足>
※見出し(各項目のタイトル)は見やすく少し大きめのフォントを使用し、インパクトを与える文言で制作する。
※スマホで閲覧した際の「読みやすさ」「見やすさ」を意識することは大事です。
※文字のフォントを変えすぎない事で、ホームページ全体の統一感が保てます。
<写真>
●医師の写真を掲載
●外観・内観・機器を掲載
●症例写真を掲載
<補足>
※ホームページで「診療時間」「場所」以外で、患者が一番見ている所は「医師の顔写真」です。患者は自分がどんな医師に診察されるかを予め知りたいと考えていますので、できるだけ医師の顔写真は掲載しましょう。
※スタッフの顔写真を勝手に掲載する事はNGです。スタッフの写真を掲載したい場合は、必ずスタッフから許可を得てから行いましょう。
※自費診療に関しては、症例写真を掲載する事で治療後のイメージも出来るので、可能な限り掲載しましょう。しかし症例写真を掲載する為には「医療広告ガイドライン」に遵守する必要があります。
■レイアウト
【レスポンシブデザイン】
●スマートフォン表示を意識したデザイン
※日本ではスマホからの閲覧が9割以上なので、スマホでの見栄えや操作性は非常に大事です。
※ページ構成や予約までの導線もスマホを基準に設計しましょう。
【予約しやすい設計】
●予約へ誘導する「ボタン」を設置
※予約を誘導するボタンとしては「予約はこちら」「WEB予約」「お問い合わせ」「相談フォーム」などが有効です。
※スマートフォンで閲覧する場合は、上下のどちらかに予約ボタンを固定しましょう。
【ホームページの運用について】

ホームページは公開して終わりではありません!
集患に繋げるためには、ホームページを正しく運用し、随時改善していくことは必要不可欠となります。
以下に「運用方法」や「改善内容」などについて記載していますので、ぜひご確認ください。
■ホームページの運用について
【アクセス解析・数値管理】
Google Analytics(グーグルアナリティクス)などの分析ツールを利用しながら、データ分析を行うことは運用していく上で非常に重要です。ですが、これはクリニックで行うと言う訳ではなく、ホームページを制作された会社が基本的には行います。その為、毎月Google Analyticsのレポートを制作会社に提出してもらい「分析・共有」を行ってもらう事をお勧めします。
Google Analytics(グーグルアナリティクス)では「閲覧数・訪問者数・滞在時間・離脱率・予約数」などを確認できます。その他にも「閲覧エリア・検索キーワード・閲覧時間・デバイス別割合」など、様々な分析が可能です。
また、分析結果を基に改善してくことも必要となります。分析のやり方が分からなかったり、改善方法などが分からなかったり、今後どのようにしていけば良いか分からない場合などには、大阪市北区梅田にあるクリニック経営コンサルティング会社『Calf J(カーフジェイ)』まで、お気軽にご相談くださいね。
■ホームページの改善に関して
【定期的なコンテンツ更新・SEO対策】
ホームページは制作した後、そのまま何もしないと検索順位は下がっていく一方です。その為、ホームページは「お知らせ」や「ブログ」を利用して動かしていく(動かす=更新作業や修正などを指します)必要があります。更新頻度としては、最低でも月1回以上の更新を目安に行うことが推奨されています。また、ブログを上手く利用し「様々なキーワード」を蓄積させることも、SEO的には非常に有効です。
その他にも、ホームページの「ページ表示速度」や「モバイル表示の最適化」は、継続的にチェックした上で改善する。そして、ブログやお知らせなどのコンテンツを定期的に更新し、SEO対策もしっかり行いながら集患に繋げるホームページに育てましょう!
【デザイン・構成のチェックリスト】

既にホームページがあるクリニック様は、以下のチェック項目を用いてホームページのリニューアルなどにご使用ください。また、これからホームページを制作しようとお考えのクリニック様は、以下のチェックポイントを使用しながら、集患に繋がるホームページを制作頂ければと思います。
■チェックリスト
□ トップページに分かりやすいキャッチコピーがある。
□ 患者目線を意識したホームページになっている。
□ 特徴・強み・競合との違いが記載されている。
□ 予約のボタンが目立つ位置にある。
□ スマホ表示を意識した制作ができている。
□ 制作時や制作後のSEO対応がしっかりできている。
□ 医師の顔写真が掲載されている。
□ 医療用語だけでなく分かりやすい表現ができている。
□ 治療概要・流れ・費用・リスクが記載されている。
□ アクセス情報が分かりやすく掲載されている。
□ お知らせ・ブログが定期更新されている。
□ 表示速度やリンク切れなどのチェックができている。
□ Googleビジネスプロフィール等の表示対策(MEO)が行われている。
□ Google Analyticsなどアクセス解析ツールによる分析ができている。
□ 色・フォント・写真・などデザインに統一感がある。
□ 法令・医療広告ガイドラインなどを遵守している。
□ プライバシーポリシーや個人情報保護の記載がある。
【まとめ】

今回は「“集患”を実現させるクリニックのホームページ制作完全ガイド」について、お話しをさせて頂きました。
クリニックのホームページを制作する上で「集患に繋げる」ためには、単に「綺麗なサイト」を作るだけでは効果は発揮しません。制作する上で心がける事は「ターゲットの明確化・競合との差別化・予約までの導線・行動喚起」を意識した『構成・デザイン』で制作する必要があります。
制作段階からこれらを意識すれば、ホームページの開設時やリニューアル直後から効果的に集患を図ることが可能です。
「集患数をもっと増やしたい」「ホームページの制作で相談したい」など、ホームページ制作や集患に関するお悩み、クリニック運営に関して気になる事や、相談したい事などがございましたら、大阪市北区梅田にあるクリニック経営コンサルティング会社『Calf J(カーフジェイ)』まで、お気軽にご相談ください。
\★無料相談実施中★/
■ 会社:Calf J (カーフジェイ)
■ 住所:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1丁目2番2号大阪駅前第2ビル12-12
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